流産は22週未満に何らかの理由で妊娠が継続できなくなり、赤ちゃんが産まれてしまう状況です。
その中でも、妊娠の初期に起こりやすい流産として化学流産と稽留流産があります。
化学流産は以前、芸能人が診断されたことでも話題になりました。
どちらも初期に起こる流産ですが、化学流産と稽留流産の違いはどんなものでしょうか?
2種類の流産についての違いをお話します。
化学流産とは
化学流産は、受精はしたけれど着床が続かなかった状態です。
厳密に言うと妊娠が成立する前の段階なので、流産とは違い症状などもはっきりしません。
最近では妊娠検査薬の精度が上がってきたので、受精や着床したことが早期に発見できるようになりました。
しかしその後の検診で胎嚢が確認されず、化学流産と診断されることが多いようです。
化学流産の原因は、主に受精卵の異常によると言われています。
他にも子宮内膜の状態によって着床しにくい場合や、染色体の異常である場合もあるようです。
稽留流産とは
稽留流産とは、妊娠22週未満に胎児がお腹の中で死亡してしまった状態です。
主に妊娠12週未満で起こることが多いと言われています。
化学流産とは違い妊娠が成立してから起こるので、胎嚢は確認できます。
しかし、胎嚢を確認しても胎児が確認できなかったり胎児を確認した後に心拍が確認できないなどの兆候で、稽留流産と診断されることが多いようです。
稽留流産の原因は、お母さんの体にかかる負担やストレスも原因となる可能性があるという点では、化学流産とは少し違います。
胎児の染色体異常なども原因としてあげられますが、特に妊娠12週以降の稽留流産に関しては母体への負担が原因であることも少なくありません。
また稽留流産は化学流産と違い、確定後に胎児や子宮内の胎盤などの組織を取り除く手術をする場合が多いです。
一般的には、日帰りで行える手術ですが精神的な負担は大きいでしょう。

化学流産と稽留流産の違いは、起こる時期が大きな違いと言えます。
どちらも症状がなく妊娠の初期に起こることですが、赤ちゃんを楽しみにしている人にとっては悲しい出来事には違いありません。
自分を責めることなく、体をゆったり休めて、次の妊娠にむけて体調を整えましょう。